Hyperliquidの2024年総括:無名dAppから主要DeFiハブへ
2024年、Hyperliquidは目覚ましい成長を遂げ、1日数十億ドルの取引量を記録する最大級のDeFiハブへと進化しました。コミュニティ重視のアプローチと確かな実装がもたらした成果を、データとともに振り返ります。
クリプト史上でもトップ10に入りそうなデカドロ(デカいエアドロップ)で2024年末の話題をかっさらった永久先物取引DEX、Hyperliquid公式Medium記事「2024 in Review」の日本語訳+補足情報です。
Hyperliquidは簡潔明瞭にアナウンスをしますね。徹底した簡潔さを好む性質は、Webサイトのデザインにも出ている気がします。
Hyperliquidは2024年の初め、ほとんど誰も知らないパーペチュアル(永久先物取引)DEXとしてスタートしましたが、2024年末には1日に数十億ドルの取引量を持つ最大級のDeFiハブのひとつへと成長しました。この成功は、ビルダー、トレーダー、そしてコミュニティメンバーの皆さまが力を合わせて築いたものです。
記録的な2024年を共に築き上げてくださった皆さまに感謝申し上げます。外部からの資金調達は一切行わず、取引手数料をすべてコミュニティに還元することで、この成果を実現することができました。Hyperliquidを特別なものにしているのは、コミュニティが最強のサポーターであり、この成功で最も恩恵を受ける点です。Hyperliquidのビジョンがこれほど多くの皆さまに共感いただけたことは、本当に感慨深いことです。
Hyperliquidは、「クリプト」の本来の理念に立ち返るという強い信念のもとビルドされました。それは、既存の不公正で搾取的な中央集権型の慣習を変え、公平で誰でも利用可能な仕組みを実現することです。2025年には、さらに多くのビルダーやユーザーがこの成長するエコシステムに参加し、あらゆる金融サービスを網羅することをミッションに邁進していくでしょう。
2024年を振り返ると、以下のような重要なマイルストーンや指標が達成されました。
注目すべきプロダクトと技術のリリース
- ネイティブスポットトークンの標準規格: HIP-1およびHIP-2
- HyperBFT(ビザンチン障害耐性)コンセンサス
* 分散型ネットワークにおいて、悪意あるノードや誤動作するノードが存在しても、正しいコンセンサスを維持できる仕組み。 - テストネットEVM
- ビルダーコード
- HYPEジェネシスイベント
- ステーキング
Hyperliquid上で独自に構築されたプロジェクト
- HypurrFun:ミームコインをローンチ、取引できるアプリ
新しくローンチされたトークンのスナイプやクジラ(大口投資家)チャットへのアクセス、自分の「カバル(秘密結社)」を結成して他のチームと競争することができます。 - Pvp.trade:クラン仲間と共に取引を行い、他のクランと競い合うことができるTelegramボット
アルファ情報を共有する場としても機能します。 - HypurrScan:多機能エクスプローラー
トークンオークション、トークン保有者情報、TWAP(時間加重平均価格)など、ブロックチェーンの人気機能を調査しやすくする - その他にも、VAPORやFARMのように多くのプロジェクトがHyperliquid上でネイティブにローンチすることを選びました。また、CATBALやPIPといったミームコインを中心にしたコミュニティも形成され、熱狂的な支持を集めています。
Hyperliquidに統合されたプロジェクト:
- ブリッジ
deBridge、Synapse、HyBridge - アナリティクス(分析ツール)
DEX Screener、Velo、ASXN、PURR Burn / HYPE Burn、Coinalyze、HyperDash、HyperScanner、Hypervisor - トレーディング・プラットフォーム
Insilico、Sandwich、Tealstreet、ChainPro、Newsly - トレーディングソフトウェア
CCXT、Hummingbot、Katoshi - トレーディングアプリおよびアグリゲーター
Okto、RageTrade、Vooi - コピートレード・プラットフォーム
STFX、Copin - 通知サービス
Notifi、Push - ポートフォリオ管理ツール・ジャーナル
Octav、Tradestream
その他、多数のプロジェクトがHyperliquidエコシステムに統合されています。
※ここではメインネットにデプロイされているプロジェクトのみを紹介しており、テストネット「HyperEVM」で構築中のプロジェクトは含まれていません。
コミュニティ主導の草の根活動の本格化
- HypurrCo:コミュニティ主導のコレクティブル
イベントを企画したり、エコシステムに関する認知を広めたりする活動を行っています。 - HyperActive:投資家シンジケート
Hyperliquid上で構築される初期段階のプロジェクトを支援しています。 - Hyperliquid KR:情熱的な韓国ユーザーのコミュニティ
Hyperliquidに対する熱い支持と活動を展開しています。 - その他にも、地域ごとに多くのコミュニティ主導のグループが立ち上がり、活発に活動しています。
数値的にも、2023年以降大きく変化しました:
- 24時間取引量の過去最高値が10億ドルから150億ドルへ(15倍)
- 建玉残高が1億7800万ドルから43億ドルへ(24倍)
- TVL(総預かり資産)が5600万ドルから21億ドルへ(37倍)
- ユーザー数が3.1万人から30万人へ(9倍)
- パーペチュアル(永久先物)取引ペアが100から158に増加、ネイティブの現物資産は128に
- 取引手数料とスポットオークションによる24時間収益が350万ドル超
Hyperliquidの成長に貢献してくださったすべてのチームに感謝申し上げます。
Hyperliquid情報
Webサイト(取引手数料4%オフのリファ付):
https://app.hyperliquid.xyz/join/KINAKOMOCHIHARA
X(Twitter):https://x.com/HyperliquidX
Medium:https://hyperfnd.medium.com/
あとがき
韓国コミュニティが活発なんですね。日本コミュもかなりのものだと思うけれど…。
ところで、まともなプロジェクトはネイティブトークン価格の話をしません。Hyperliquidも例に漏れず価格の話はしていませんが、気になる人が多いと思うので、記録のため載せておきます。
$HYPEトークン価格の記録
ATH(過去最高値):$34.96(2024年12月22日)
ATL(過去最低値):$3.81(2024年11月29日)
エアドロ直後に$HYPEを購入した人はATH時点で約9倍のリターン、エアドロで取得した人は原価ゼロ…と言いたいところですが、取引可能になった点で$2程度だったことから原価を$2と考えると約17.5倍のリターンです。
参考:Hyperliquidエアドロの税金について考える on X(英語)
うまく乗れた人は、わずか1ヶ月未満という短い時間の中で非常に良いリターンを得られました。
TVLとパーペチュアル取引量のデータ
DeFiLlamaデータから、$HYPEトークンのTGE・エアドロップがあった11月29日以降、TVLと永久先物の取引量が爆発的に増加したことが分かります。
次のエアドロへの期待?
Hyperliquidは、トークノミクスでトークン総供給量の38.888%を将来の排出量・コミュニティ報酬に割り当てていることを明らかにしています。今回の特大エアドロップの割り当ては31%でしたから、それ以上の残弾があるのです。
- 純粋にHyperliquidが優秀な取引プラットフォームなので利用しているトレーダー
- HLP(自動運用Vault)に資金を入れて気絶派ユーザー
- 次のエアドロップを期待するエアドロハンター
これらの層が今も熱心にHyperliquidを支えていると考えられます。TGE後勢いを無くしてしまうプロジェクトは多いですが、Hyperliquidは上手にコミュニティと付き合っていると思います。
次回エアドロに関しては@cotoriraneさんの考察をぜひ。あくまで予想なので、DYORで自己資金はしっかり管理してください。
私はHyperliquidを利用し始めた時期が遅かったためエアドロは貰えませんでしたが、使い勝手が良く、$HYPEもボラがあって良い感じなので短期トレードの練習に活用しています。エアドロもあればいいなぁと思いつつ。
All timeのROIは現在70%ほど。もっとトレードの腕を磨いて数字を上げていきたいですね。
この記事が役に立ったと思う方は、私のリファを利用していただけるととても嬉しいです。踏んでくれたあなたはもれなくHyperliquidでの取引手数料が4%オフになります!