Magnus:統合型オンチェーン・セキュリティの新基準

ImmunefiのMagnusは、AIと自動化でオンチェーン・セキュリティを統合し、数兆ドル規模の未来を守る包括的ソリューションです。

Magnus:統合型オンチェーン・セキュリティの新基準
Photo by Ricardo Gomez Angel on Unsplash

本記事は、2025年2月25日にImmunefi公式ブログで公開されたMagnusリリース記事「Meet Magnus: The New Standard for Unified Onchain Security」の日本語訳です。

Immunefiは、Web3業界最大のバグバウンティ・プラットフォームであり、セキュリティ分野に関心のある方なら一度は耳にしたことがある名前かもしれません。


Magnusは、オンチェーン・セキュリティの技術スタックを初めて統合したプラットフォームであり、AIで最適化されたSecOpsによって360度のハッキング防止を実現します。本記事では、Magnusとは何か、そしてなぜ数兆ドル規模に広がるオンチェーンの未来に欠かせない存在なのかをご紹介します。

なぜMagnusが必要なのか

現在のオンチェーン・セキュリティは、分断され、孤立し、そして危険なほど手作業のワークフローに依存しています。急速に拡大するプロトコル群に資本が流れ込むなか、セキュリティはますます複雑化し、プロジェクトは計り知れないリスクと大規模な侵害の危険にさらされています。

セキュリティ管理のあり方に抜本的な変革がなければ、次の数兆ドル規模の資金がオンチェーンに移動することはありません。
その唯一の解決策こそが、Magnusです。

Immunefi Magnusとは

Magnusは、オンチェーンにおける最も効果的なCrowdSecプラットフォームとしてのImmunefiの実績を基盤としています。

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CrowdSecとは、クラウドソース型セキュリティを指します。
大規模なセキュリティリサーチャー・コミュニティが協力してセキュリティを担保する仕組みです。
  • Web3全体で1900億ドル以上を保護
  • 事前に防止したハッキング被害額は250億ドル超
  • エコシステムには4万5千人以上のセキュリティ研究者が参加
  • 500以上のプロトコルを保護

Magnusによって、Immunefiはオンチェーン・セキュリティの管理方法そのものを根本から再構築します。脅威インテリジェンスを統合し、AIエージェントによるSecOpsの自動化を実現する「統合コマンドセンター」をプロトコルに提供するのです。これにより、CI/CDパイプラインのセキュリティ、脆弱性スキャン、監査、バグバウンティ、オンチェーン監視、ファイアウォールといった領域を一元的にカバーします。

数兆ドル規模のオンチェーンの未来を守る

Magnusは、必要不可欠なSecOpsツールを単一のコントロールセンターに集約し、AIエージェントによる自動化を活用することで、オンチェーン・セキュリティのギャップを解消し、その有効性と知能を飛躍的に高めます。

このビジョンを支えるのが、以下の柱です。

集約:すべてのセキュリティを一か所に

分断され孤立したツールを使い分ける必要はもうありません。Magnusは、最高水準のオンチェーン・セキュリティ・ソリューションを網羅したスイートをシームレスに統合します。

  • CI/CDパイプラインのセキュリティ
  • バグバウンティプログラム
  • 監査
  • リアルタイム監視
  • 脆弱性スキャン
  • オンチェーン・ファイアウォール

これらを集約することで、Magnusは死角のない包括的なセキュリティ態勢を実現し、対応スピードを飛躍的に高めます。

統制:被害が出る前に脅威を止める

Security Swarm(今後リリース予定)は、Magnusの自動化エンジンです。タスクごとに特化したAIエージェントを統制し、脅威に即座に対応、迅速に被害を抑えます。

セキュリティチームは、オペレーション全体にルールベースの自動化を組み込むことで、手作業によるエラーを減らし、先手を打った防御を実現できます。

エージェント化:AI駆動のセキュリティ・エージェント

Magnusは、プロトコル全体にわたるセキュリティワークフローを最適化し、自動化する特化型のセキュリティ・エージェントを配備します。

例:

  • プロトコルのセキュリティ態勢を継続監視
  • 脅威の即時検知と無効化
  • リアルタイムでのリスク評価

CODEX:Magnusを支える独自のインテリジェンス

Magnusの中核には、Immunefiが独自に構築したブロックチェーンとスマートコントラクトの脆弱性データセット「CODEX」があります。これは業界内でも桁違いに包括的なものです。

CODEXは、AIセキュリティモデルの有効性を高め、プロトコルがAIエージェントを訓練・改善してオンチェーン・セキュリティへの応用や高度な脅威検知、防御を可能にします。

また、継続的に拡張されることで、Magnus上のAIエージェントは新たな脅威とともに進化し、より精緻な脅威検知、広がり続ける自動化範囲、迅速な対応を実現します。

Magnus:オンチェーン・セキュリティの新基準

セキュリティは、オンチェーン経済そのものと同じ速度で、いいえ、それ以上の速さで進化しなければなりません。そうでなければ、この業界は壊滅的な侵害と普及難という悪循環にとどまり続けてしまいます。

Magnusは、オンチェーン・セキュリティの技術スタックを初めて統合・自動化し、バラバラに存在していたツール群をシームレスで知的かつ効率的なシステムへと変革します。

現在、限られたパートナーや顧客からの参加を受け付けています。ぜひMagnusの力を体感してください。ご関心のある方は、こちらからImmunefiチームまでご連絡ください。

Immunefi情報

Webサイト:https://x.com/immunefi
X(旧Twitter):https://immunefi.com/
Discord:https://discord.com/invite/immunefi


あとがき

MagnusのメインターゲットはB2Bなので、現時点ではその全貌はまだ見えてきません。とはいえ、セキュリティはWeb3において最重要のテーマであり、AI×ブロックチェーンはこれからますます盛り上がる領域です。実際の運用事例や顧客の声が出てくるのを楽しみに待ちたいと思います。