Baseワールドツアーの振り返り:グローバルビルダーが描くオンチェーンの未来

Baseは初のワールドツアーを通じて、1000人以上のビルダーと交流しました。急成長を遂げるBaseが、ステーブルコインや地域サポートを軸にグローバルなオンチェーン経済を推進した旅路を振り返ります。

Baseワールドツアーの振り返り:グローバルビルダーが描くオンチェーンの未来
Photo by Shamblen Studios on Unsplash

Base公式Mirror記事「Reflections from Base Around the World」を日本語訳しました。

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本記事は、餅原がUniswap Labsとの協業を開始する前に執筆したものです。個人として作成した記事であり、Labsの立場を代表するものではありません。

TLDR:

Baseは、初のワールドツアーを成功裏に終えることができました。ケニア、インド、タイ、シンガポール、フィリピンを巡って1000人以上のビルダーと交流し、50以上のbuildathon(ビルドアソン)の受賞者を選出、11のイベントを開催しました。2025年もグローバルなビルダーコミュニティと共に活動を続けていくことを楽しみにしています。

ビルダーたちが世界中でオンチェーンの未来を創造しています。

Baseワールドツアーを通じて、オンチェーンツールが実世界でどれほど力を持つのかを目の当たりにしましたし、グローバルなオンチェーン経済のビジョンを形作る素晴らしいビルダーたちと出会うこともできました。

以下は、私たちが得た学びです:

  1. グローバルに広がる勢いと可能性
    ビルダーたちは世界中で限界に挑戦しており、私たちは彼らの未来に投資しています。2025年には、グローバルな取り組みをさらに強化し、より多くのリソース、サポート、そしてタイムゾーンに合わせたオフィスアワーを提供します。また、ケニア、アルゼンチン、フィリピンの各国でカントリーマネージャーを採用し、現地サポートを最大限に充実させる計画です。適任と思われる方がいれば、ぜひこちらから応募してください。
  2. ステーブルコインが鍵
    グローバルなオンチェーン経済を支える上で、ステーブルコインは欠かせない存在です。国際送金からローカルビジネスにおける決済、中小企業の給与支払いなど、重要なユースケースを支える基盤となっています。2025年、Baseはリーディング・レイヤー2として、ステーブルコインにとって最適なオンチェーンプラットフォームとなっていきます。
  3. ローカルな解決策、グローバルな影響
    各地域にはそれぞれ独自の課題がありますが、共通するテーマもあります。それは「金融の主導権を握ること」「クレジットへのより良いアクセス」「クリエイターにとって公平な経済」です。ビルダーたちは、これらの課題を地域で解決し、その影響を世界へ広げることができます。

コミュニティビルダーとビルドアソン参加者の皆さんに感謝!

Baseワールドツアーの軌跡

アフリカ(ケニア)

ツアー最初のリアルイベント開催地はケニアでした。ここでは、社会的および金融的な課題に取り組むビルダーたちと出会いました。特に、Baseのドキュメントをスワヒリ語に翻訳したMaeveのような地域で活躍するヒーローに感銘を受けました。また、YeleNjokuElijahといったビルダーたちが、メンターとしてアフリカ全土のビルダーたちを熱意をもって支援・指導する姿勢に心を打たれました。また、オンチェーンソリューションを活用し、国際送金、実社会での決済、P2Pコマース、さらにはマイクロレンディングの課題に取り組む多くのビルダーの声を聞くことができました。

Based Africa Buildathonでは、これまでで最も多くのプロジェクトが応募され、その中から23の受賞プロジェクトを発表できたことを誇りに思います:Base SessionsBasepayThe Unbound ProjectFlexclubRideBaseAzza DefiAfroBaseLendbitDelarKombatYieldlearnOnchainLegitifyAntugrowHealth TrovebaseEastAfricaMaisha CareMQR PayPayFlipBase ToursData BudLearNova、そしてElement Payです。

また、アフリカをオンチェーンに導くために尽力するビルダーたちにも深く感謝します。YeleYosephDamiKokocodesCharisHarrietGrammy BoyJBofLagosBernardDefiDevrelMiss PurpleKokkytauDruxambKC PeleNjokuDavid LumalaRogerKagoChris、そして名前を挙げきれないほど多くの皆さんがいます。一部の方々と直接お会いできたのは本当に楽しいひとときでした。特に、DefiDevrelHazardKryptoとの会話は印象的でした。

Baseはアフリカの持続的な成長を全力でサポートしていきます。その第一歩として、ケニアでカントリーマネージャーを採用し、現地でのサポート体制をさらに強化する予定です。これからもっと多くの方々と出会い、一緒にこの旅を続けていけることを心から楽しみにしています。

Based Africa

インド(バンガロール)

ケニアの次に、私たちはバンガロールを訪れました。ここでは、数百人のビルダーと交流し、現地でのサッカー大会(実世界とオンチェーン!)も開催しました。インドのビルダーたちは、グローバルな観客をターゲットにしたソリューション構築に情熱を注いでいます。特に、Based CoffeeTikeBasicsSuperBaseNamesDefiLensTagFiCultureCoCastMoneyEtherZapLumenVoxMiniBaseそしてNeomといったBased India Buildathonの受賞プロジェクトに大きな拍手を送りたいと思います。

また、Based India Buildathonに貢献し、日々オンチェーンの世界へ人々を導いているAkhilSankalpDenver、Devfolioチームをはじめ、ApooravAshikCyber ShaktiHarpreetKushalPareenShubhamMohitTusharVrajGayatri、ここに書ききれない多くのビルダーたちに感謝しています。

もしインドで活動するビルダーで、ビルダーコミュニティとつながり続けたいと思っている方は、XでBased Indiaをフォローし、Saumya(インドのカントリーマネージャー)に連絡してみてください。今回のミートアップの素晴らしいダイジェスト映像もぜひご覧くださいね。

Based India

東南アジア(バンコク、シンガポール、ジョホールバル、マニラ)

バンガロールの次に訪れたのはバンコクでした。Devconの開催に合わせ、BangkokミートアップでBased SEAの受賞者を発表しました。Devcon期間中には「Home Base」をオープンし、Base上でビルドする女性陣と素晴らしい朝食会を開催しました。さらに、Jesse PollakVitalikと共に登壇し、Baseが「ウォークアウェイ・テスト(Walk-away test)」をクリアしたことを語りました。

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Walk-away testとは

プロトコルが、運営チームや特定個人に依存せずに、独立して機能し続けられるかどうかを確認するもの。クリアしたということは、プロジェクトが十分に分散化されており、中央集権的な管理なしでもユーザーやコミュニティの力で継続的に運営される仕組みが整っていることを示しています。

Devconの後はシンガポールでのミートアップを経て、ツアーの最終地マニラでYGG Gaming Summitに参加し、新たにOnchain Guildsの設立を発表しました。また、BalajiとNetwork Schoolのビルダーたちを訪ね、貴重な時間を過ごしました。

東南アジアから、さらに多くの創造性と新しいユースケースが生まれることを楽しみにしています。Based SEA Buildathonの受賞プロジェクトをぜひチェックしてください:CubeAgroFundBased Chula StudentsAutoBaseOnchain BusterMagnify CashStreamFundLocal CoinsKaivestOnchain ScholarsWhiteBlue SwapCoinbase Smart Passport

また、Based SEAを成功に導いてくれたsantosa0xwildanrAtomoayveeahoHarryhypersoundJitz素晴らしいダイジェスト動画をありがとう!)、 kangunkylepatrickNinePShatoreallyrylPmeldrizznaelその他大勢のビルダーたちに感謝します。

東南アジアで活動するビルダーの皆さん、ぜひBased SEAをXWarpcastでフォローして、コミュニティに参加してください!

Based SEA

ラテンアメリカ(アルゼンチン、オンライン)

今回はアルゼンチンを直接訪れることはできませんでしたが、2025年にはラテンアメリカ全域を巡るツアーを予定しています。Based LatAmコミュニティ(Odiseaが主催)のおかげでオンライン・ビルドアソンの開催が実現したことをとても嬉しく思っています。

この成功に尽力してくれたcushMaxchapsFerJuampiJoãoSimonethSolangeRobertsweetmanLosiCarlos、他にも多くの方々が関わってくださり、心から感謝しています。そのおかげで、より多くの人々がBaseのオンチェーンの世界に参加することができました。

ラテンアメリカでは、ステーブルコインやクレジットへのアクセスなど、多様なユースケースを持つプロジェクトが見られ胸が躍りました:CrediTalentBondi FinanceCLPD StablecoinBOBC StablecoinBuildMyEventSembrando El CambioOpenVinoAI Agent for Coinbase Wallet

これからのこと

世界中のビルダーたちから「もっと継続的なサポートが欲しい」という声が届いています。その声に応えるため、2025年は次のようなことを計画しています:

メンターシップと教育

アフリカ、インド、東南アジア(SEA)のタイムゾーンに合わせたオフィスアワーを開始し、より迅速なサポートを提供します。加えて、RareSkillsと提携し、トークンスタンダードに焦点を当てた中級者向けスマートコントラクト開発ブートキャンプを開催します。

採用

ケニア、フィリピン、アルゼンチンでのカントリーマネージャーをはじめ、Dev Rel(開発者リレーションズ)、マーケティング、エンジニアリングなどのグローバルポジションを募集しています。引き続き国ごとのサポート体制を拡大し、すべてのビルダーが必要な支援を受けられるよう努めます。詳細はこちらでご確認ください。

プロダクトアップデート

2025年も引き続きステーブルコインを最優先事項とします。Baseは、リーディング・レイヤー2として、ステーブルコインの最適なオンチェーンプラットフォームになる独自のポジションを築いています。また、オンチェーンに参加しやすくするための新機能も導入予定です。

Baseワールドツアーは、私たちにとって忘れられない旅となりました。次に待ち受ける新しい挑戦が待ちきれません。ビルダーの皆さん、2025年にまたお会いしましょう。

Base情報

Webサイト:https://www.base.org/
X(旧Twitter):https://x.com/base
ブログ:https://base.mirror.xyz/


あとがき

DeFiLlamaによると、現在BaseのTVLはEthereum、Solana、Tron、Bitcoin、BSCに次いで6位にランクインしています。この錚々たるメンバーの中で、Baseは最も若いチェーンでありながら、一番の急成長株です。それだけでも十分すごいのに、ビルドアソン参加者やローカルコミュニティで活躍する一人ひとりの名前を挙げて感謝を伝える、コミュニティと向き合うその姿勢が素晴らしい。なんというか、「ビルボードチャートでトップ10に入るようなアーティストが、地方巡業でど田舎の青年と握手している」ような(伝わる?)。そんな成長しても変わらない地に足のついたBaseの取り組みは、つい応援したくなります。